電通 労働時間管理方針刷新

光和精鉱の36協定
光和精鉱の36協定

2016/10/19 23:10

電通、労基法違反送検回避できるか

 

   電通は高橋まつりさんの飛び降り自殺が労災認定され、労働局の立ち入り調査を受け、労基法違反の送検を受ける情勢になり、石井社長は「いま私たちには、具体的な行動を起こすことが求められています」と社員にメッセージを配信し、「社員の皆さんが健全な心身を保ち続けると同時に、個々の仕事を通じて、自己の成長を実現・実感できる」企業であるために、労働管理の方針を刷新するとして、労務管理方針を刷新した。「鬼の10則」は封印する視点はない。

   その内容は過労死認定基準となる労働時間に36協定を改定する内容ですが、自己啓発や情報収集と称する労働には時間外労働として取り扱わず賃金不払いが疑いがあること認めている。全通労組の36協定の時間外規制には休日労働時間は別枠であり、抜け道を残して、5時間短くし法定外45時間にしたにすぎない。

   電通は、労務管理方針で、自己啓発と称してサービス労働が恒常的におこなわれていることの是正することを表明しています。それと22時以降消灯する強行措置をとらなければいけないほど、深夜までの残業が日常的におこなわれていたようです。

 36協定は法定労働時間(40H/週)を超える時間外労働の協定ですが、社内所定外労働時間で協定する方が時間外管理する分かりやすい。

 

 光和精鉱株式会社の36協定は、休日と時間外を合算した上限時間を定めて、抜け道を許さない内容になっており、労働時間の把握義務は会社にあり、自己申告の時間外労働と実労働時間の記録の差異を会社が把握するような労働時間管理に改めていますが、これに至るまでには、何度かの労働基準監督署の是正勧告を受けて改善されたのです。全通は、労働局の調査で、違法の立証がなさけることを世間は期待しています。

 

電通の36協定

 社内所定労働時間基準 

 現行 通常70h+特別延長50h=120h/月

 改定 通常65h+特別延長30h=95h/月

電通は休日労働合算するのか不明。

 光和精鉱 

 休日労働含む時間外は60h+特別延長30h=90h/月

 

電通の労務管理方針

1  現時点で違法であることが指摘されている現状を改善するため、「三六協定」の管理を、現行の年次管理・月次管理に加えて、日次でも管理することとする。この日次管理は、本日より実施する。

 

2、 現行では、最長で法定外月間50時間(所定外月間70時間)を上限に設定している三六協定の上限を、現行の労使協定の改定に合意するまで、最長で法定外月間45時間(所定外月間65時間)に引き下げる運用を開始する。

本運用は、11月1日から正式に開始するが、本方針は、本日付で全てのマネジメント職に対して通達し、本日より、可能な範囲で10月中の対応も図ることとする。

 

3.  労働基準監督官からの指摘を踏まえ、「自己啓発」「私的情報収集」による私事在館を禁止とする。業務上必要なこれらの活動は、業務命令を受けたうえで、勤務登録する。

 

4. 現行の労使協定の改定に合意するまでの間、現在、最長50時間と設定している特別条項の上限を30時間に引き下げる運用を開始する。本運用は、11月1日から正式に開始する。

 

5.  2016年4月に当社に新卒入社した社員については、2016年11月と12月において、特別条項の適用を認めない。

 

関連NEWSリンク

  BuzzFeed Japan 10月17日(月)21時0分配信 

電通、労働時間の上限引き下げへ 新入社員の過労自殺を受け、社長が文書で通達

 

 時事ドットコムニュース (2016/10/19-13:12)

電通に昨年8月、是正勧告=女性社員自殺前、長時間労働で-労基署

 

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